石垣島の風土と、石垣で得た二人の朋友から学んだ事は家族と祖先の事についてだ。
二人は性別も年齢も違う。
詳しくは無いのだけれど、それぞれが、それぞれの家族との間に問題を抱えているのを僕は知っている。
僕が驚いたのは二人が目指すのは同じ場所なのに、二人の問題への向き合い方は全く逆方向で、しかしながら、その力は常に全力だった。
激しさはもちろんの事、マイノリティの中のマイノリティであった事や、二人が持つ独特の包容力、二人の優しさ、気は強いのに気が小さいところなんかも、二人は良く似ていると思う。
年の瀬、二人は何をしてるのだろう?
母親に手製のそばを作ってるのだろうか?
それとも夜勤で働いてるのだろうか?
二人の事を思い出すと、胸がギュウっとなる。
師走とは言うけれど、本当に忙しい日々だった。
心が亡くなると書いて忙しいと読むけれど、本当に亡くなるかと思う程、仕事も私生活も緊張を強いられる日々が続いた。
ここで多くは語らないけれど、母の強さを本当に誇りに思う。
もし今、そうなっていれば僕は本当に心を亡くしていただろう。
禍福はあざなえる縄のごとしというこれど、その人の禍福はその人だけのものでなく、かかわり合う人々の禍福ですらある。
「こういうのは順番なのよ」と彼女笑って言う。
今際の際に言葉を交わせるのなら「また、息子にしてね」と僕は伝えるだろう。
たしかにその通りで、こういうのは順番があるし、いずれ僕にもその順番は慌てなくても必ずやってくる。
帰れない事をこんなに嘆いた事は無かったし、還る場所があるという事をこんなに感謝した事は無い。
最後の最後で、凄く救われたし、いままで気がつかなかった自分自身の力にも気がつく事が出来た。
今日、関わってたスタジオがようやく仕事納め。
やっと、自分の仕事ができる。
たまっていた分も仕上げよう。
それでは、みなさま良いお年を!
2008/12/30
prince of sun.
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